「ミレーナって痛そう」「副作用が心配」「本当に効くの？」
そんなふうに思って、決められないまま時間が過ぎていませんか？
私もそうでした。
今ミレーナを入れてちょうど2年になりますが、実は決断するまでに1年近く悩みました。
私が「子宮腺筋症」と初めて診断されたのは、今から4年前。
当時の婦人科では「子宮内膜症の親戚のようなものですね」と簡単に説明されただけで、治療方法については特に案内もなく、「とりあえず様子を見ましょう」と言われました。
その後も生理痛はどんどんひどくなり、出血の量も増えて、毎月の生理が本当につらくなっていきました。
「このまま我慢していていいのかな…」
そう思い、思い切って別の婦人科を受診。
そこで改めて「子宮腺筋症」と診断され、初めて具体的な治療法の提案を受けました。
年齢的に低用量ピルの使用が難しかった私にとって、残された選択肢がミレーナだったのです。
とはいえ、簡単には決められず……。そこからさらに1年悩み、ようやく挿入を決断しました。
この記事では、ミレーナを選ぶまでの私の葛藤と、実際に使って2年経った今のリアルな体験を、正直にお伝えしていきます。
「ミレーナが絶対にいい」とすすめたいわけではありません。
私と同じように、「一歩踏み出す前の不安」で立ち止まっている方に、少しでも参考になればと思っています。
子宮腺筋症とミレーナとの出会い
私が初めて「ミレーナ」という治療法を知ったのは、セカンドオピニオンで別の婦人科を受診したときでした。
若い頃は生理痛がほとんどなかったのですが、出産後、過多月経と年々ひどくなる生理痛が気になり受診した際に、子宮腺筋症だと診断されました。
その病院では、「子宮腺筋症は子宮内膜症の親戚のようなものです、様子を見ましょう」と言われるだけで、治療案内はなし。
「子宮腺筋症の疑いがある」と聞いて、まず、子宮の病気ということがとてもショックだったことを覚えています。
子宮の病気？治るの？治すものなの？付き合っていく系なの？
様子を見ましょうってことはそんなに大したことではないの？
いろいろな疑問が頭の中でぐるぐるとして、大きな不安に襲われました。
それからも毎月生理がくるたびに、強い痛みと大量出血で仕事も家事も手につかない。
このままではつらすぎると思い、別の婦人科で診てもらうと、はっきりと「子宮腺筋症の疑い」と診断されました。
そこで初めて紹介された治療法が「ミレーナ」でした。
ミレーナは、子宮内に小さな器具を入れ、黄体ホルモンを少量ずつ直接子宮内に放出することで、生理の量を減らしたり、痛みを和らげたりするもの。
私の場合は、ピルが年齢的に使えなかったため、ミレーナが第一選択肢となりました。
「体の中に異物を入れるなんて怖い」と思ってしまい、その場では決断できませんでした。
ミレーナ挿入を決められなかった1年
ミレーナをすすめられてから、実際に入れるまでに約1年かかりました。
周りにミレーナを知っている人はいないし、調べてもあまり情報が出てこなかったし、自分の体に合うかどうかも個人差があるのでわからない。
当時の私の中には、次のような3つの不安がありました。
① 痛みが怖い
子宮に器具を入れると聞いて、「絶対に痛そう」「途中で倒れたらどうしよう」と怖くてたまりませんでした。
痛みに弱い自分が耐えられるのか？と、何度も考えました。
挿入後も痛みがあるのではないかと心配になりました。
② 副作用が心配
検索すると、「不正出血が長引いた」「ホルモンバランスが崩れた」「太った」「抜け毛が増えた」など、ネガティブな声もたくさん出てきます。
「そんなことが自分にも起きたらどうしよう…」と考えると、踏み出すのが怖くてしかたありませんでした。
③ 本当に効果があるのか不安
「ミレーナを入れても効果がなかった」という口コミを見ると、「痛い思いをしてまでやる価値あるの？」と思ってしまって。
実際に効くかどうかは人それぞれだからこそ、余計に不安になりました。
ミレーナ挿入への決断
ある月、生理痛がひどすぎて、数日間動けなかったことがありました。
鎮痛剤も効かず、出血も止まらず、家事をするのも辛くてただベッドにうずくまるだけ。
「このまま毎月、あと何年もこれを繰り返すの？」とふと思ったとき、心が決まりました。
もし効果がなかったら、その時にまた考えよう。
可能性があるのならやってみよう。
不安よりも未来を想像しました。
当日の体験
婦人科に予約を取り、処置の日を迎えました。
調べると、経産婦はあまり痛くないという声が多かったので、出産を超える痛みはないだろうと、怖いよりも明るい未来を想像して挑みました。
私の場合は、正直に伝えますと、痛かったです。
痛みの感じ方は人それぞれですね…。
処置は10分ほどで終了。
帰宅後も大きな痛みはなく、鎮痛剤を処方されましたが使うことなく、いつも通りに過ごせました。
ミレーナと過ごした2年間～「私の体に起きた変化」
ミレーナ挿入から2年が経ちましたが、今の私は「本当に入れてよかった」と思っています。
最初の数ヶ月は不正出血があると言われていて、私は半年以上も不正出血が続き、1年ほどして安定してきました。
今も不正出血がある時もありますが、体も心も本当にラクになりました。
もちろん個人差はありますが、私にとっては大きく3つの変化がありました。
① 生理の量が減った
人によってはほとんど出血がなくなる人もいるようですが、私は周期は変わらずほぼ毎月生理がきています。
ですが、以前のように夜用ナプキンを1日中何枚も替えることはなくなりました。
おりものシートで間に合うくらいに量が減り、蒸れてかぶれることもなくなり快適に過ごせています。
レバーのような大きな塊も出なくなり、本当にラクになりました。
② 生理痛がほぼゼロに
あれほど毎月悩まされていた痛みが、今はほとんど感じません。
鎮痛剤も使わなくなりました。
痛みを気にせずに日常生活が送れるということが本当にうれしいです！
③ 心のゆとりができた
毎月の生理が怖くなくなったことで、気分も安定。
「あれ、もう生理？」と思うくらい存在感がなくなりました。
デメリットは？
もちろんデメリットもゼロではありません。
- 半年以上は不正出血が続いた
- しばらく下腹部痛があった
- おりものが増えた
- ごくまれに違和感を感じる日がある
- 定期的な婦人科チェックが必要
これらを差し引いても「日常生活が送れるようになったこと」の価値はとても大きかったです。
今、迷っているあなたへ伝えたいこと
ミレーナは、誰にでも合う治療法ではないかもしれません。
でも、「こんな選択肢もあるんだ」と知ることは、必ず力になります。
私は1年悩みました。
怖かったし、わからないことだらけでした。
調べて、聞いて、考えて、自分で選んだからこそ、「これでよかった」と今思えています。
無理に決める必要はありません。
でも、もし心のどこかで「今つらい」と感じているなら…。
どうか、あなた自身のために、じっくり考えてあげてください。
私のように「迷いながらも前に進んだ人」がいると知ることで、少しでも不安が軽くなったらうれしいです。
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